NB取材レポートVol.3 ニューバランスジャパン正能氏へハイブリッドモデルに関する5つの質問

2015/08/12
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過去の記事はこちら
>>ニューバランスジャパンに行ってきた! 取材レポートVol.1
>>長く愛用する為の3か条! 取材レポートVol.2



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グローバルに活躍し、いま話題のハイブリッドモデルをはじめとする様々な企画を手掛けている正能 哲也氏。非常に穏やかな表情と人柄の奥には、ニューバランスへの敬意と想い、プロダクトに対する溢れんばかりの情熱が見え隠れします。 そんな正能氏から、ニューバランスとの出会いやハイブリッドモデル誕生の経緯、今後に至るまで「5つの質問」をぶつけてみました。



ー さっそくいろいろ伺いたいところですが、今回は大きな質問を5つ正能さんにさせていただこうと思います。
まず1つ目の質問ですが、ニューバランスとの出会いに何かエピソードはあるのでしょうか?


驚きの履きやすさ

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昔からスニーカーは分け隔てなく好きだったんですが、ニューバランスはMade in U.S.A.を筆頭に、スニーカーなのに2万円台ということも珍しく興味は尽きませんでした。しかもいざ履いてみたら驚くくらい履きやすい。それもあってか、いつしか好きなブランドになっていました。ちなみに最初に履いたニューバランスは1500です。それはいまでもハッキリと覚えています。



ー 今やそんなニューバランスの企画に携わる立場でいらっしゃいますが、企画する際に大事にしていることは何でしょうか?


NBクオリティ

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大切なのは「ニューバランスのシューズ」であるということ。これはどういうことかと言いますと、デザイン、履き心地、テクノロジーなどニューバランスにとってのクオリティをしっかり実現できているかということです。



ー 文字や言葉にすると簡単ですが、やはり並々ならぬこだわりを商品から感じます。



その商品をどのような目的で作るのかというゴールも設定しています。最終的にできた商品がぶれないためにも、誕生した商品がニューバランスの中での商品ポジションをしっかり発揮できるように考えています。それを自分がイメージできないとデザイナーや生産工場といった多くの携わる人間を通した時に当初のゴールに到達できなく、全く別のプロダクトができてしまう可能性があるからです。



ー その作業や行程は決して簡単ではありませんよね。それをいくつもこなすとは恐れ入ります。
では、1番伺いたかった件に入ろうと思いますが、もう3つ目の質問ですね(笑)
このハイブリッドモデル誕生の経緯について伺えればと思います。


"20年後のクラシック"

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現在の我々の商品の市場での商品構成を見ると、パフォーマンスとライフスタイル両極に偏ってしまっている傾向があり、その間が上手に埋められてないのではないかと感じていました。かつてのパフォーマンスシューズが「"10年後、20年後にクラシック"と呼ばれるものになっている訳ですが、我々が本来得意としているスポーツシーン、さらにはファッションシーン双方にまたがるような商品がもっとあってもよいのではないか?」と考えたときのゴールを見据えて誕生したモデルが、今回発売されるに至ったMFL574とMRL996Dです。これらは、現在のニューバランスが持つテクノロジーとクラシックモデルのデザインを合わせた、文字通りハイブリッドしたモデルだったり、リエンジニアリングしたモデルとなっています。



ー ニューバランスはスポーツブランドですが、特に日本では、我々フリークス ストアが根幹としているアメカジを筆頭とするファッションシーンからの需要もかなり大きいですね。



それは大変ありがたいことです。日本でのニューバランスは「アメリカ製や英国製をはじめとするクラシックなデザイン」というイメージを抱いている方が大半だと思います。しかし、おっしゃられたようにニューバランスは本来スポーツ・アスレチックブランドであり、そのイメージは日本でもっと定着させていかないといけないと感じています。



ー その2つを文字通り補完するのが、このモデルということですね!それにしても数あるモデルの中から、なぜこの2つを選んだのでしょうか?


574と996

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「ニューバランスのなかで、知っているモデルは何ですか?」という質問を投げかけると、「574と996」という回答が非常に多いことがまず挙げられます。この2型をはじめとするクラシックモデルは、70年代から90年代の間に誕生して以来続く歴史があり、それを若い方も愛してくださっているという事実は我々にとって大きな財産です。それだけ多くの方に知られ利用していただいているモデルなので、クラシックだけに留めておくのではなく、新しい574と996を形にしたいと思い企画にとりかかりました。



ー 変化ではなく進化を選択し誕生したモデルということですね!では、これまでとの大きな違いを具体的に挙げると?


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まずMFL574ですが、とくにデザインに関しては現在の技術で新たに作り直しています。それは、アッパーデザインは従来の574を踏襲していますが、クラシックモデルとは違う木型を使うことで、履いた時の形がよりシャープで洗練されたデザインになっています。そのアッパーを縫うのではなくシームレス熱圧着することで、意外に繊細な感覚を持つ足にステッチが触れないようにするなど、履き心地もさらに追及しています。 そして採用しているフレッシュフォームソール。ハニカム構造になっていますが内側と外側で凸凹の仕様やソールの硬さが異なり、体重がかかるところを計算し重心を保つことで安定性の確保を追求した形状です。よりファッションにも溶け込むデザインとランニングにもお使いいただけるよう機能を両立することでさらなる進化を遂げました。



ー 続いてMRL996ですが、、、アッパーがかなり薄くなっていますね。

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おっしゃる通りです。MRL996Dは今まで以上に様々なファッションにもフィットするハズです。このモデルのアッパーはワンピース(1枚革)仕様で、デザインを表現するためにエンボス(型押し)や、パンチング(穴開け)を施しアクセントをつけています。1枚革は縫製がないこともあり屈折力もありかなり軽量です。さらには経年変化によるレザーの風合いもお楽しみいただけます。 ソールはニューバランスのソールのなかでもかなり軽量なレブライト採用しています。このソールは軽さだけではなく、十分なクッション性と耐久性も備えています。このMRL996Dも同じく、見た目と機能を両立する進化を遂げました。



ー どちらも一目でそれぞれのモデルとわかりますが、「履くと全く別物」という言葉そのままに進化していますね。
では実際には6つ目ですが、4つ目の質問とさせていただきます(笑)。
可能な限りで構いませんので、今後のニューバランスの提案を教えていただければと思いますが、いかがでしょうか?




いまご紹介させていただいたハイブリッドモデルには今後様々なモデルが登場します。


ー では最後の質問です。正能さんから伝えたいことがあればこの機会に是非。


「新鮮」と「驚き」を

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Made in USAやUKに対するこだわりは、私も大好きです。その一方で車や携帯電話をはじめとする新しいプロダクトやテクノロジーが出てきたときに、素直に「体感してみたい」ですとか「今のブランドが一番新しいものを提供しているから、絶対に何かあるのだろう」と感じますし、実際に試してみたくなります。 つまりこのハイブリッドモデルはそういった存在であって欲しいと思います。このMFL574とMRL996Dはコアなファンの方々にも「おっ!」と言っていただけるような商品になっていると思いますし、そういったモデルを今後も作り続けたいと思います。 このハイブリッドモデルはどなたに対しても「新鮮」と「驚き」があって、さらには「多くの垣根を取り除ける製品」になれば嬉しいと思っています。お客様ご自身が体感することには嘘はありませんから、フリークス ストアさまをはじめとする店頭で是非これらのモデルを一度試していただけることを願っております。



ー 今日1番の表情いただきました(笑) ありがとうございました!



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