ALOHA

東海岸の小さな街、KAILUAでの一葉

僕が犬と子どもと散歩をしていたら、

とても小気味良いエンジンサウンドが

どこからともなく聴こえてきたので

ふと立ち止まった

音のする方に目をやると、やがて納屋の門が開き、

奥から出てきたのがこのクルマだった

オーナーと思しきグランパと同じぐらいの年齢か

グランパはドレスアップしていた

小説だとここからストーリーが始まったりするのだけど

この日、グランパと僕とは目は合わなかった

手元や足元に目をやりながら

何やら、始動のための儀式に忙しそうにしていた

やがて、準備が整ったのか

家族に向けてHonk honk！とクラクションを鳴らし

軽快に走り去っていった

といっても時速15mile/hくらいかな

路地を曲がり、Kainalu通りに姿が見えなくなるまで

ずっと見送ってしまった

その間、5分ほどだと思うけれど、なんとも微笑ましい時間だったなぁ

グランパがこのクラシックカーを愛でているのが実感できた

今日もハワイは晴れている

ALOHA