「Tシャツ・ベスト・ナイン」vol.5 磯田龍生

もともとパンクロックはあまり聴かなかったんですが、好きなスケーターがTHE CUREのTシャツを着ているのを見て「どんな音楽なんだろう」と聴き始めました。これは1989年に開催されたツアーのTシャツです。とにかくプリントが超かっこいい！　色合いも絶妙で、所持するTシャツの中で一番好きなグラフィックかもしれません。これを着ていると知らないおじさんに「いいね」って話しかけられます（笑）。

2017年にヴェネツィアで開催されたダミアン・ハーストの展覧会で購入したもの。どうしても観たくて、現地まで行ったんです。ミュージアムグッズのTシャツはボディが微妙なことが多いけれど、これはかなりいい感じ。背中に展示の日程と会場が書いてあるから、何年経ってもこのTシャツを着るたびにその時のことを思い出せそうです。

数年前にヤフオクで手に入れたGuns N’ RosesのTシャツ。たしか3万円くらいで手に入れたと思うのですが、今だったらもっと高く売られてそうですね……。だいぶ古いから、生地がかなり薄くなっちゃっていて。大切な1枚だし、破れたり穴が空いたりしてしまうのが怖いので、普段はあまり着ずに、フェスやライブなど特別な時に着て気分を上げています。

2002年のワールドカップでドイツ代表に惚れ込んだのをきっかけにバイエルン・ミュンヘンのファンになり、プレミアリーグではリヴァプール一筋です。サッカークラブのユニフォームはいろんな種類を持っていますが、Tシャツはこれだけですね。古着で手に入れたもので、たぶんオフィシャルじゃないと思います（笑）。だからこそスポーティな雰囲気が強すぎなくて、日常的に着やすいところがお気に入り。

美術展を観に行くのが好きで、アート関連のTシャツもいくつか持っています。きれいな花のモチーフが欲しくて「art flower shirt」とかで検索していたら、「モネのTシャツいいかも！」って。でも、プリントや配色、サイズが自分の好みにピッタリ合うものがなかなか見つからず……。ずっと探し続けてようやく見つけたのがこれ。色味も形も完璧です。

大好きなスケーターの一人、ディラン・リーダーがエジソンのTシャツを着ているのを見て「いいな」って。まったく同じものは見つけられませんでしたが、このプリントもかっこよくて気に入っています。僕好みのシングルステッチだし、サイズもぴったり。黒のTシャツはこうやって色が抜けている感じも味があって好きですね。

わりと最近手に入れた、BROCKHAMPTONのTシャツ。グループが活動休止に入ってしまう前に何か手に入れたくて、アルバムとTシャツのセットを購入しました。これは……完全にサイズを間違えましたね（笑）。かなり大きいです。乾燥機にかけても全然縮まなくて。横幅のあるシルエットなので、あえて太いパンツと合わせてダボっと着ることが多いですね。

イギリスのラッパー、Skeptaのレコードに付いてきたもの。人生で初めて新品で手に入れたレコードということもあり、思い出深いTシャツです。他のサイズが完売してしまっていたので、やむを得ずSを購入しました。着るには小さすぎるので、“記念に”って感じですね。一度だけこれを着て音楽イベントへ行ったら、初対面の人に「ヤバいの着てますね」って声をかけてもらえて嬉しかったです。

アメリカのドラマ『The X-Files』のTシャツです。90年代の作品なんですが、数年前に急にハマってTSUTAYAでDVDを借りて一気に全部観ました。特別おしゃれなドラマってわけではないんですけど、このグラフィックはイケてますよね！　色褪せた黒と、グリーンやパープルの毒々しい色合いが絶妙です。