『Dream』、『E-girls』としての音楽活動引退後、アートな才能を活かし写真家・クリエイターとして音楽、ファッション、カルチャーを軸にビジュアル表現を行ってきたDream Ayaさん。
彼女の真骨頂は、15歳の頃から友人たちやメンバーたちを撮り続けて得た「どんな人でも笑顔を引き出す写真術」。そんな彼女のスキルを活かし、様々なフィールドで活躍している人々の笑顔をお届けするAyaさんによる連載『Laugh every day.』。
第17回目は、俳優の吉村界人さん。今やドラマ映画で観ない日はないほどに活躍していますが、2人が出会ったのはずいぶん前とのこと。TV画面では見せないAyaさんならではの写真をお届け。今回からはちょっとリニューアルして、出演者のインタビューをお届けします。


ーまず今回のDream Ayaさんとの撮影はどうでしたか? 久しぶりの撮影だとお聞きしました。
吉村界人(以下、界人):久しぶりに撮影してもらって、まず最初に「大人になったね」って言われましたね。はじめて撮影してもらったのが数年前なので、自分でもそう思いました。ずっとオフで撮影しているような感覚で撮影ができて、楽しかったですし、Ayaさんも元気そうで何よりでした。
ー出会った当時と、今のAyaさんでは印象は違いましたか?
界人:はじめて会った時が、たぶん7年前ぐらいだったと思います。25歳の頃だったかな。Ayaさんっていろんな物事に対してシンプルな人だと思うんです。会話していて、そこは全く変わっていなかったです。

ーどんな会話でそれを感じましたか?
界人:今、写真以外に何やっているのか聞いたんです。そしたら、甘酒を作ったり、ライフスタイルブランドをやったりしてるそうで、でも「そのどれもがお金にならない(笑)」って笑いながら話していたのが印象的でした。でも、Ayaさんのことだから、どれも本気でやっているんだろうなって、会って、話せたから、そういう部分をすごく感じられてよかったです。

ーそれでは仕事のこともお話しを聞かせてください。最近、TVや映画、サブスク系のドラマなどでもよく拝見します。ご自身では最近の役者の仕事についてどう思っていますか?
界人:結構、最近は「よく見るよ!」とか「この前のこの作品面白かったね!」とか、そういう声を聞くようになりました。でも役者をはじめて10年経ちましたが、このまま地続きにずっと続けていくしかないかなって思っています。先日も撮影現場で、先輩に「界人はどうやって仕事選んでいるの?」って聞かれてたんですが、僕はまだキャリアもないし、仕事を選べるような立場ではないと思っているので、来た球を必死にバットで打ち返しているだけなんです。もし選べるようになっても、その仕事が面白いのか、自分のためになるのか、売れる作品なのか、なんてやってみないとわからないじゃないですか。だから結局、自分は来た仕事を本気でやっていくだけですね。映画が好きで、ドラマが好きで役者をはじめた10年前から、そのスタイルは変わっていないと思います。

ー最近の仕事で思い入れに残っている仕事はありましたか?
界人:『地面師たち』や『警視庁麻薬取締課 MOGURA』とか、面白かったですし、周りの評判も良い作品もたくさんありますが、特に思い入れがあるのは、1月に放送されたTBSドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』ですね。今まで経験してない役で面白かったですし、枠もゴールデン帯で、僕としてすごく新しい挑戦という感覚でした。

ー今まで界人さんは、さまざまな役柄を演じてきたと思うんですが、新しい挑戦だったというのはちょっと意外です。
界人:『まどか26歳、研修医やってます!』は、役や枠が今まであまりやってこなかったこというのは、もちろんあります。そういう新しい物事にトライすることってどんな人でもやることだと思うんです。でも、その新しくトライしたことに価値が生まれるかどうかが大切だと思うんですが、このドラマは、新しいことにトライして、そこに新しい価値が生まれたのかなって少しだけ思えたんです。僕は、役者として役の幅が広がったとか、役作りがうまかったとか、そういうことよりも、新しい価値が生まれるかどうかを大事にしているので、それを感じられたことが嬉しかったです。

ー新しい価値観を作っていきたいって界人さんらしいですね。では、その新しい価値観を作っていくために、界人さんが今チャレンジしていることはありますか?
界人:ずっとそうですが、みんなが遠ざけている役をあえて意識してやっています。僕が子供の頃の役者の世界って、もっと悪そうな役とか、イメージが悪い役をやっても、エンターテイメントとして昇華されていたと思うんです。でも、今はちょっとでも好感度が下がりそうなことがあれば、叩かれてアウトになってしまう。バッドな物事がグッドになる瞬間って、ほぼ見なくなったなと。だからこそ、僕がそこに挑戦したいなと思っています。

ーバッドなことでもグッドになる瞬間、見てみたいです!!
界人:がんばります。このまま、みんながやりたがらないポジションを続けて、いつか花が咲いたとして。あれって有名だから、成立しているんだよねって思う人もいると思うんです。でも、そうではなくて、吉村界人だから成立したって、他の人がやったらどんなに有名でも事故るよって言われるような役者になりたいですね。そういう声が一言でも届く役者に。そういう役者って後にも先にも吉村界人だけだって、みんなに認められる存在になれたらいいなって思いますね。

PROFILE
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吉村界人
1993年2月2日生まれ、東京都出身。2014年『PORTRAIT -ポルトレ-』で主演デビュー。主な近作に、Netflixドラマ『地面師たち』、ABEMAオリジナルドラマ『警視庁麻薬取締課 MOGURA』、TBSドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』等がある。またファッションセンスも抜群でアパレルモデルとしても多数のメディアで活躍中。他にも絵画を描いたり、ラップをしたりと、様々なカルチャーにも造詣が深い。
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