暑い、かと思ったらなんだか寒い。梅雨の前触れなのかちょっとジメジメするときも。春の残り香と夏の狭間で気持ちも揺れる。ダルい、しんどい、もう嫌だ!そんな不安定極まりない5月の憂鬱を絵にかいたような、浮かない顔をした編集部員たちのもとに、ヘソ出しノースリーブ、元気いっぱい早くも夏まっしぐらの美女がやってきた。

「みなさん、どうしたんですか~?こんなときこそ銭湯でリフレッシュ!さあ、行きましょ!!」
まばゆい笑顔で私たちを引っ張ってくれたのはモデルのmamさん。現在はモデルだけでなく、動画クリエイター、双子の妹・mimさんとのファッションブランド運営など、マルチに活躍している。


私たちが向かったのは品川区戸越に根を張って77年の老舗銭湯『中延温泉 松の湯』。昭和の風情が残る下町に佇む、天然温泉露天風呂がウリの老舗だ。「歴史の重みを感じる外観にメンテナンスの行き届いた綺麗な内装。ワクワクします」と入浴前からテンションの上がるmamさん。


「脱衣所が広いのはポイント高いですよね。浴室に入ればザ・銭湯。映画やドラマに出てきそうな空間でいい感じ。男湯と女湯を跨ぐ大きな富士山の絵は、聞けば日本に3人しかいない絵師・中島盛夫さんの作品だそうです。じっくり絵を眺めていると、リラックスするだけでなく和の風情のインプットになって仕事にも活きてきそうな気がします。最高ですね!」




「そして、やはり露天風呂ですよ。男湯は庭園、女湯は天井吹き抜けのヒノキ風呂。綺麗なサウナもあって、楽しみがギュッと凝縮されているので、若い方にもおすすめです」


mamさんにとって、銭湯は日常生活において欠かせない場所だそう。
「私はやっぱり銭湯が好きなんですよ。スパもよく行くんですけどコンテンツがありすぎて、ほかに目移りしてソワソワすることもあるじゃないですか。スマホはロッカーに入れてデジタルデトックス。あとはただ風呂に入る。やることが決まっている、シンプルだからこそリラックスできますし、集中もできるんです。自分を癒したいときにも、考えごとをしたいときにも、よく利用します」



「スタッフの方々も親切でとても居心地がよかったです。フランクに接してくださったお婆ちゃんも、ほんとうに素敵でした。この人間味って下町ならではだと思うんです。地元の方以外のファンが多いっていうのも、わかる気がします。え、番台で写真撮らせてもらえるんですか?いちど入ってみたかったんです、嬉しい!じゃあ、次の仕事に行ってきます。ありがとうございました~」



そして、さっそうと私たちのもとを去ったmamさん。太陽のようなモデルの顔。鋭い感性が光るクリエイターとしての顔。そしてなんだこのみなぎるパワーは。まるで風呂の湯のように、私たちの銭湯魂を沸かしてくれてありがとう。ではまた次回!