先月末は仕事の都合で1週間以上パリで過ごしていたため、今回は番外編パリの話を。
気づけば今回で6度目のパリ。ロンドンからパリまではユーロスターが通っており、2時間少しで行ける距離にあって、ロンドンに移住してからは、かれこれ5度目のパリである。
初めて旅行で訪れた大学生の頃は、「憧れの街」だったパリも、ロンドンに住んでからは「働きに来るための街」へと変わっていたことにふと気が付いた。
パリの建物の外壁は兎に角白い
6月末は、ファッションウィークの時期でもあって、コレクションやイベントと、あらゆる場所で催し事が開催されており、世界中からファッション業界の人が集っては、街全体に活気が溢れている。一見キラキラとした世界のようにも見えるが、仕事で訪れるとなると街の美しさなど目に入らないほど忙しない日々だった。
「パリには住めないかも・・」
どんなに暑くてもジャケットを羽織るのは、さすがパリジャン!?
気温38度、冷房なし。今回借りていた5階のお部屋まで永遠と続く螺旋階段に、エレベーターなど便利なものは勿論ない。着いた初日から「絶対に住めない・・」と嘆きながらスタートした今回のパリ。
パリの西陽は本当に暑い
ロンドンからパリへ移住した友達と話していると、「案外住めますよ〜」「ロンドンよりも便利」と聞くから、どこも住めば都なのかもしれないと思っていたけど、ロンドンに帰ってきた今、身体が「これこれ〜」と言っている(笑)。
パリで見かけたお花、どれも可愛い
正直に言って、パリの街並みはロンドンよりも絵になるし、マーケットに並ぶ食材やお花も新鮮で色が綺麗。洋服屋さんや雑貨屋さんもきちんとセレクトされていて、どこへ行けば欲しいものが手に入るのかもすぐに分かる。日本食のクオリティもロンドンと比較すると断然上で、おにぎり権兵衛だってパリにはある(毎回滞在中一度はお世話になる)!!!また、飲食店も深夜まで空いているお店が多く、何かと便利でロンドンに勝るところばかりだ。
Wolfgang Tillmansの写真展、老朽化によってもうすぐ5年間の改装に入るポンピドゥーセンターにて
しかし、街中の人を見ているとみんな綺麗な格好をしていて(ファッションウィークのシーズンだからかもしれないが)、この街に居る人の意識の高さと街の便利さに、どこか東京っぽさと息苦しさを感じる場面も多々あった。
ロンドンに住んでいる同業者の友人たちが、次に移住する場所としてまずあげる街はパリだし、東京に住んでいるクリエイティブ業界の友人も海外で挑戦したい場所として最初にあげる街もパリ。実際に私もわざわざ働きに行っている訳だから、「パリ=キャリア・仕事」というのがしっくりくるのかもしれない。
またミシュラン発祥の国でもあるように、食の世界においてもこの街をシェフやパティシエたちが目指すのもよく分かる。
展示会やイベントはそこらじゅうで
今回の滞在で、この街はファッション・アート・食文化、どこを切り取っても一流だと感じる一方で、昔からのクラッシックな文化が根強い分、良い意味でも悪い意味でも新しいカルチャーが育たない街であることを感じた。
地元民はまったりと
やっぱりロンドン〜
パリの公園はロンドンよりも彩りが可愛らしい
忙しい仕事の合間に遊びにも出掛けていた怒涛の8日間を終え、ロンドンへ戻ってきた時に肩の力がスッと抜けた感覚があった。気付けば住み慣れた場所であることは勿論だが、改めて感じるロンドンの緑の多さと、建物が低いからこそ近くに感じる空の広さに救われていることに気が付く。
公園にいる犬を見ても、パリにいる犬よりも何故かロンドンの犬は生き生きして見える。パリの犬はカットまでもがオシャレで人に飼われている感が強かったからかもしれない・・。
普段は何かに付けて「不便すぎる・・」と言っておきながらも、この不便な生活の中で自分に合う生き方を探している方が、今の私には心地よいのかもしれない。
PROFILE
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本間 加恵
1995年生まれ。東京都出身。スタジオアシスタントを経て、2020年に独立。
ファッションフォトやポートレートを軸に活動し、ファッションブランドのルックやマガジンの撮影を担当している。
2023年に拠点をロンドンに移し、活動中。





