週末を控えた金曜日の夜。
大好きなお肉料理をほおばり、好きなことについてただただゆるりと話す。
そんなご褒美ごはんの模様をおすそ分けする連載「金曜日の、肉とだーりお」
第四回目の今回は、秋の京都へ遠征です。
夕方、心地良い風を感じながら鴨川沿いを散歩して、お腹もすき始めた午後5時半。
提灯に火が灯り、賑わい始めた京都・先斗町の小径に佇む「すきやき いろは」にお邪魔しました。
明治44年創業の老舗すきやきで、念願の京都ナイト。楽しい夜の幕開けです。


夕方の鴨川散歩での迷言は
「鴨がいっぱいいるから、鴨川?」でした。



2階の角のお部屋は、窓から鴨川を眺められる特等席。
心地の良い夜風に当たりながら、お肉の到着を待ちます。


まずは、梅酒ソーダで乾杯。
お通し(今回はタコの酢の物でした!)をいただきながら、来るべきすきやきに備え、姿勢と呼吸を整えます。


そこに登場した美しいお肉と野菜たち。

最初の調理は、仲居さんにお任せ。
まずはお肉から焼いていきます。
焼き上がるまではほんの一瞬!
薄切りの霜降りのお肉にはすぐに火が通るので、焼いている間に卵を溶いて、準備をします。


(いろはのすきやきは、先に「ごあん」というザラメよりも大粒の砂糖を鍋に入れ、お肉を焼きます。
まずはお肉を堪能した後、肉汁を活かし、お野菜・割下を追加して煮るという京風スタイルです。
ちなみに、鍋は前の晩にオリーブオイルで焼いて下準備をしているそう。)


白身を切りまくるスタイルで丁寧に卵を溶く内田さん。

「このタイプのすきやきは初めて!」と感動しながら焼きたてのお肉を、いただきます!




一口頬張り、この表情。
たまらず「んんんんんんんんーー」と声にならずに悶絶。
お野菜やお豆腐が入ったお鍋は見た目にも美しく、さらにこの日は、なんと松茸が採れたとのことで、秋らしい香りも追加されてますますの贅沢。
お散歩終わりの空腹から、一気にお腹が満たされていく感覚に、陶酔していきます。

お肉の衝撃のあとは、松茸の香りを思い切り堪能。(※松茸の入荷は日によります)


お肉にお野菜、お豆腐にしらたき。
具材すべてにお肉の美味しい脂と割下が絡み合っています。
その美味しさに箸は止まることなく、勢いよくどんどん食べ進めていく内田さん。



そして、毎度おなじみの光景になってきましたが、お肉にお米は必須。
ということでお茶碗に炊き立てのごはんをよそい、卵に浸したお肉とともに味わいます。


「肉と一緒に食べるごはんは格別です!」


ご機嫌で今にも小躍りしそうです。
ザラメを入れて、お肉を入れてと、自分でも焼いてみてご満悦。



最後には美味しいフルーツ(季節によって変わるそう。今回は梨と葡萄でした)と温かい焙じ茶をいただき、完食。
お腹の満たされ度と比例して眠気もきたのか畳の上でもう寝たいね、となるほどの満足感。
古き良き京都・先斗町の街並みの中、その雰囲気に浸りながら、情緒溢れる店内で味わうすきやきはまさに絶品。京風すきやきを試したことのない方も、慣れ親しんでいる方も、ぜひ。
第四回も、これにてごちそうさまでした!
次は何の「お肉」料理を食べようか。
今日のメニュー
すきやき いろは「すきやき」
(梅酒ソーダ)
突き出し
すきやき
(梅酒ソーダ)
ごはん
お漬物
フルーツ(梨・葡萄)

<今日のお店>
すきやき いろは 京都市中京区先斗町通四条上ル鍋屋町
「金曜日の、肉とだーりお」的週末おすすめコンテンツ
漫画やアニメ、映画に小説。古いものも新しいものも。だーりおがおすすめするエンタメコンテンツをご紹介。今回は、印象的に感じた小説と詩をご紹介します!
「消滅世界」村田 沙耶香
人工授精で子どもを産むことが常識になった世界で夫婦間の性行為も禁忌とされ、「家族」の概念が消えていく、、という物語。実際の未来にもありそうで、でもなさそうで、一気に読んでしまいました。
「正欲」朝井 リョウ
多様性が徐々に理解されてきている世の中だけど、その中でも「言える」マイノリティと「言えない」マイノリティがあるというお話。例えば“噴水の水に興奮する”など、誰にも理解されず、その欲望を隠して生きている人たちが出てくる、という物語です。多様性について、改めて考えるきっかけになりました。
小説を読んでいると、読めない漢字がたまに出てくることがあって、そうなると調べて意味まで全部調べてしまうから途中で止まってしまってなかなか進まないんだけど(笑)
この2冊は読んだ中でも心に残っています!
「西條八十詩集」西條 八十
「蝶」という詩をネットか何かで見て、感銘を受け、購入した詩集です!詩集を買う、ということ自体が初めてだったのでなんか大人になったなーと感じました!
それではみなさま、美味しいごはんと、良い週末を。