UPDATE : 2023.06.20

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#LIFE STYLE

高橋愛の「これ、やってみた!」vol.1 手刺繍

Text:Hiroko Kono

Edit/Photo:FREAK MAG.

まさにタイトル通りの新企画! 好奇心旺盛な高橋 愛ちゃんが日頃から気になっているアレコレに挑戦していく連載企画がスタート♡ 記念すべき第一回目は、Freadaとも親交が深い先生をお迎えして手刺繍に挑戦!

ーということで、始まりました! 高橋 愛ちゃん、Freadaディレクターの小笠原さんとともに、Freadaで取り扱う刺繍アイテムを制作している竹内利充さんを先生としてお迎えしました。まずは愛ちゃん、意気込みをどうぞ!

 

高橋 愛(以下:愛)「ずっとやってみたいと思っていた刺繍、早くやりたくて今日をすごく楽しみにしてました♡ 先生、宜しくお願いします!」

 

ー先生、簡単に自己紹介をお願いします!

 

竹内利充(以下:竹内)「長野県で竹内木材という材木屋の代表を務めつつ、Take Productというレーベルのディレクションもしています。今日、新幹線でやって来ました(笑)」

 

愛「わざわざ来ていただいて、ありがとうございますっ!」

 

ー材木屋さんなのに刺繍を初めたきっかけは?

 

竹内「Freadaのショップが長野県にオープンする際に小笠原さんから、長野で売るものを作りたいという連絡をもらったのがきっかけですね」

 

小笠原希帆(以下:小笠原)「そう! Freadaは新店舗がオープンする度に、地場の企業と協業するのをモットーにしていて。竹内さんは元々アパレルの仕事をしていたのもあって、すでに知り合いだったからすぐ連絡したんです。ただFreada×木工っていうのも想像がつかなくて。服まわりで何かできないかなって話になり、その時の刺繍が気分だった!」

 

竹内「当時、2〜3年前かな? そもそもお互い古着も好きだったし、その頃は古着に刺繍してるブランドとかまだ全然なかったから、面白いんじゃないかと」

 

小笠原「古着×刺繍で一点ものになるし、その人だけの服になる。それってすごく尊いことで、好き。ずっと続けていきたいなって思っています」

 

ー今日、愛ちゃんが着ているスウェットも竹内さんの作品ですよね?

 

愛「そうです! ポップアップイベントに遊びに行ってそこで買わせてもらいました。ここの苺の刺繍が可愛すぎて! わ〜、苺〜〜♡って一目惚れ」

愛「そのイベントは、もともと刺繍されたアイテムに竹内さんがその場でワンポイント刺繍をしてくれるって内容だったんです。最初は名前を入れてもらおうかと思ったんですけど、それじゃ面白くないなーと悩んじゃって。その時、なぜか宇宙の話になったんです(笑)! みんなを巻き込んで話して盛り上がっちゃって!」

 

ー唐突な宇宙(笑)! でも確かにそれっぽい刺繍がすでに入ってますね!

竹内「そうそう。せっかく愛ちゃんが来てくれたんだし、何を入れようかって相談して。それで背中に宇宙って入れることになったんだよね」

 

愛「しかも、漢字で!」

 

小笠原「これは完全に愛ちゃん別注だよね!」

 

ー竹内さんはどうやって刺繍の技術を勉強したんですか?

 

竹内「YouTubeで(笑)。いろんな方がやり方をUPしてるので、まずはそれを見ました。でも見過ぎると、他の作家さんの手法になってしまうんで、基本的なことだけを知って、あとは感覚やノリでやってる感じ。なるべく自分の我を出したい」

 

ーこれだけの刺繍、全部を1人でやるの大変ですよね?

 

竹内「大変だけど、小笠原さんからオファー来ちゃうから(笑)」

 

小笠原「実際、竹内さんは絵が描けるから、下絵だけで実際の刺繍は外注するかって話も出たんだよね」

 

竹内「そう。でも職人の人たちって上手すぎるんですよ。それだと、我々の思っている空気やグラフィティ感が出ないというか。あと指示を出すにもニュアンス的なことまでは伝えにくいし。だったら我々でやっちゃおうかと」

 

小笠原「『俺、やってみるわ』っていうから、マジで!ってなった(笑)」

 

竹内「“落書きを一番面倒臭いやり方でやる”っていうのが、我々の刺繍の考え方なんです」

 

愛「確かに一番時間がかかる落書きですよね。すごく贅沢!」

 

竹内「そう。この片腕だけで時間で言うと6〜7時間くらいかかってる」

 

愛「他の仕事できないですね(笑)。寝る時間とかなくなっちゃうそう……!」

ー愛ちゃんが自分でも刺繍をやってみたいと思った理由は?

 

愛「もともと、細かい作業って好きなんですよ。私の家って、私以外みんなアパレル絡みなんです。おばあちゃんも、お母さんも裁縫をしてたし、妹も文化(服装学院)だし。私だけ何もやってなくて」

 

ーいろんな洋服コラボしてるじゃないですか!

 

愛「そうなんですけど、実際自分の手を使ってやるのとはちょっと違うのかなって。それにチクチク作業するの大好きなんですよ。でも綺麗にできるかっていうと、そうでもなく……。だからこの機会に基本を教われば自分でもできるんじゃないかと思ったんです。先生ほど上手になれなくても、ワンポイント刺繍をするくらいなら楽しくできるかなって」

 

ー確かに自分のマークみたいな刺繍を入れるの、素敵!

 

愛「それこそ私、本当に苺が好きなので、苺のモチーフを手持ちの服に入れるとかいいかも。そうすればもっとその服に愛が増すと思うんです。みんなと同じものでも、刺繍ひとつ違うだけで特別になるはず」

ーでは早速、先生に教えてもらいましょう! 刺繍初心者に必要なものはなんですか?

 

竹内「まずは道具を買いましょう! 今日2人のために一式揃えてきたんですが、これ全部100均で揃うんですよ。この値段なら壊れたりしても悲しくないし、何より刺繍は腕とハートなので道具は安いものでOK」

 

愛「(拍手)! 私は刺繍を入れたい私物を持ってきました! 実は最近、クラシックバレエを初めたので、レッスンの時に着るレオタードに刺繍したら可愛いかなって♡」

 

小笠原「私はオーバーオール! 何を入れるかはまだ考えてない(笑)」

 

竹内「実は伸びる素材はちょっとやりにくいかも。あと厚手すぎるのも薄手すぎるのもやりにくいんです。でもこの枠内に入る小さめサイズなら大丈夫。まずはどこの場所に何を描くか、下描きをしていきましょう」

小笠原「……。緊張するなぁ」

 

竹内「このペン、熱や水で綺麗に落ちるから失敗しても平気ですよ」

 

愛「……(無言で作業中)」

 

小笠原「愛ちゃん、早くない?」

 

愛「苺と、LOVEにします!」

 

小笠原「じゃあ私は、FreadaのFRDにしよっと」

竹内「描けたら、その位置に刺繍枠をはめて……」

 

愛「わ、なんかすでに嬉しい!」

 

竹内「次は糸を選んで針に通しましょう」

 

愛「これにします!」

 

小笠原「愛ちゃん、本当に早いんだけど!」

 

愛「悩み始めると一生悩んじゃうから(笑)」

 

竹内「選んだら、その糸を程よい長さに切って割きます。刺繍糸って細い6本くらいの糸が集まって出来てるんですけど、そのままだと太くてやりにくいので、3本ずつにしましょう。せっかくなんで、俺も明日着る予定の白Tにやってみます」

 

ーすでに皆さんのチョイスした糸の色が可愛い!

竹内「刺繍糸用の糸通しっていうのがあって、これだけは400円なんですけど、やりやすいですよ。糸は片方だけを玉結びにすれば、スタートラインに立ちます!」

竹内「刺繍の縫い方には大きく分けて2種類、バックステッチとチェーンステッチがあります。今日はシンプルなバックステッチでやっていきましょう!」

 

ーチェーンステッチは難しいんですか?

 

竹内「そうですね。ちょっと複雑なのでそれはYouTubeで観てください(笑)。検索するとめっちゃ出てくるから。基本中の基本として、まずはバックステッチ!」

竹内「手前の裏側から糸と通し、表側からもう一度刺して固定。これするとしないとでは全然違うからやったほうがいい。あとは線に沿って、表面は重ならないように、裏面で重なるように。重ね縫いの要領で進めていきましょう」

 

愛「(ちょっと縫ってみて)あれ? なんか変?」

 

竹内「それが手刺繍の醍醐味かな(笑)。大丈夫、あってるよ!」

 

愛「そっか!」

 

〜一同、黙々と作業中〜

 

小笠原「指サックはあったほうがいいの?」

 

竹内「硬い布だとあるほうがやりやすいね」

 

愛「私はこのままで平気そう。確かにそっち(小笠原さん)はあったほうが良さそう」

 

竹内「まあこれを使っていても、ずっとやってるとこんな指になりますけどね(笑)」

ーすごい! 皮膚が硬くなってますね。まさに職人の手!

 

竹内「ついでに、ガングリオンもできました(笑)」

 

ー先生は普段どんな環境で刺繍をしてるんですか?

 

竹内「色々ですよ。作業場ですることもあれば、家族で出かける時に妻に運転してもらって、自分は後部座席でチクチクやったり」

 

愛「えー! 車酔いしそう」

 

竹内「その時は上を見上げたりしてる(笑)」

 

小笠原「……ねえ、これ隙間が空いちゃったら、糸戻っちゃってもいいの?」

 

竹内「いいよ。あんまり結び目が多くないほうが良いから、少しの間隔なら裏側から飛ばす感じで縫えばOK」

 

愛「そしたら、裏側がぐちゃぐちゃになっちゃいませんか?」

 

竹内「全然大丈夫。なぜなら、裏側のぐちゃぐちゃは努力の証だから」

小笠原「ねえ! ちょっとこれどうしよう!」

 

竹内「この場合は一回針を外して……」

 

愛「……(無言で作業中)」

 

ー愛ちゃん、夢中ですね。

 

愛「すっごく楽しいです。ずっとやってられます」

 

ー色々ありながらも、ついに完成!

ーそれぞれの個性が出ていて、とても素敵! やってみた感想は?

 

愛「夢中になりすぎて、あっという間の時間でしたね。途中、糸を割かずにやってみたんですが、やっぱりちょっと難しかった! でも裏側の戦歴も愛おしい……。Aのここが空いてるのがポイント!」

 

小笠原「確かに太い糸だと難しかったね。結局、しっかりブランド名を略さず入れました!これを着て設営とかしたいな」

 

ー先生的に2人の刺繍は何点ですか?

 

竹内「おまけで100点あげちゃいましょう(笑)! 2人とも決断が早いし、作業も早い。我が道を行くタイプなんだろうな。人間性が垣間見えるから、こうやってみんなで作業するのも楽しいですね」

 

愛「本当にすごく楽しかったです! 次はチェーンステッチも教えてもらいたいのでワークショップとかやって欲しいです!」

 

小笠原「いいですね。楽しそう♡」

 

愛「ちなみに、今日使った100均アイテムってもらっても……?」

 

竹内「もちろん差し上げますよ!」

 

愛「やった! ありがとうございます! 自宅でもやってみます!」

 

ー皆さんクリエイティブで楽しい時間をありがとうございました!

PROFILE

  • 高橋愛

    女優・モデル・福井県出身。
    「モーニング娘。」第5期メンバーとして10年間在籍。グループ卒業後は女優としてミュージカルや舞台・ドラマに出演する一方、ファッション誌やビューティー誌を中心にモデルとしても活躍中。自身のこだわりや、ファッションセンスで数々のアパレルブランドとのコラボレーションアイテムを多数展開しており好評を博している。

  • 竹内利充

    セレクトショップやドメスティックブランドなどのデザイナーを勤めた後、長野県にてインテリアデザイナー&建築士としてキャリアチェンジ。座右の銘は“わらしべ長者”。

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