お酒大好き女優の木野山ゆうさん。ただいつも決まって飲むのはジャスミンハイ。 お酒好きを公言するのであれば、もう飲むだけは卒業して、もっと酒を理解したい。そんな想いではじまった「木野山ゆうの背伸び酒」。
時には、噂の居酒屋で、時にはオシャレなBARで、時にワイナリーや酒蔵に行ったりして…。
お酒そのものを楽しむこともあれば、お酒と料理の組み合わせたり、お家で美味しくの飲む方法を研究したり、様々なアプローチで、お酒の魅力をして追求していくこの連載。
第3回目に選んだのは三軒茶屋にあるアメリカンウイスキーを専門に取り扱うジャズBAR『Brother』。話が面白く、お酒も進み、なんと今回は3部作でご紹介。中編もお酒を飲んでいきましょう!!
[2杯目] :BASIL HAYDEN’S(ベイゼル ヘイデン)
木野山ゆう:次は、遼さんのお気に入りを飲んでみたいです。
高岩遼:次は、僕の一番のお気に入りの『BASIL HAYDEN’S(ベイゼル ヘイデン)』っていうボトリング。『Woodford Reserve』とは、かなり味が違うはず。
木野山ゆう:ワインみたい!!
高岩遼:”バーボンの父”、”バーボンの神”と形容されている通称『オールド・グラン・ダッド』と呼ばれる人物がいて、その人の本名が『ベイゼル ヘイデン』なんです。そんな大義なボトリングなんだけど、実はアルコール度数は40%しかないというユニークな銘柄なんです。
木野山ゆう:え!? 普通は何度なんですか?
高岩遼:だいたい45%ぐらいが通常かな。度数が高いと50%ぐらい。
木野山ゆう:40度で低いんですね…。
高岩遼:バーボンは度数の表記を『プルーフ』と呼ぶんです。表記されているプルーフを0.5倍すると、通常のお酒のアルコール度数になるんです。だからこれは80プルーフだから、アルコールは40%。だから、もうお水みたいな。
木野山ゆう:誰基準なんですか、それ!!(笑)。
高岩遼:高岩的にはお水みたいな感じ(笑)。ハイボールにすごい合うんです。でも今日は、あえてこれをストレートで飲んでみて。そして、この香りを楽しんでもらおうかな。
木野山ゆう:蓋がある!! はじめてみた!!
高岩遼:本当は、他のバーボンもこうやって香りを楽しみながら飲むのがオススメ。
木野山ゆう:あ、すごい良い香り。でもなんて言ったらいいんだろう。言語化が難しい。味の伝え方がわからない。
高岩遼:バーボンの味を例える時は、カラメルとかバニラとか、そういう風に比喩することが多いかな。
木野山ゆう:あ、確かに!! カラメルっぽい!!
高岩遼:ホワイトオーク樽を使っていて、その風味かな。それでいうとスコッチとかは、シェリー樽で熟成させているから、スモーキー風味が多いかも。
木野山ゆう:甘いけど、その中にしょっぱさもあって美味しい。
[1食目] :Brother Dog(ブラザー・ドッグ)
高岩遼:じゃあ、そろそろお腹も減ってきたと思うので、ウチの名物ホットドッグ『Brother Dog』なんてどうですか!?
木野山ゆう:あ、食べたい!! 『Brother Dog』めっちゃ覚えています!! はじめて来た時に、食べたんです。美味しすぎて、ずっと食べたかったんです。
高岩遼:これは、豚肉100%の生のフランクフルトを一度ボイルして、その後焼いてるんです。
木野山ゆう:美味しい!! 美味しいすぎです!! なんで最初に作ったメニューがホットドッグだったんですか?
高岩遼:アメリカのソウルフードの1つだからかな。
木野山ゆう:でも普通のホットドッグじゃないですよね。レタスとソーセージとケチャップのイメージだったので、『Brother Dog』を見た時にビックリしたんです。
高岩遼:このホットドッグは、カルチャー的にもこだわっていて。僕の敬愛するジャズシンガーでフランク・シナトラという人がいるんです。彼がイタリア系アメリカ人なんです。このホットドックは彼をオマージュして料理人の店長が作ってくれて。ホットドッグをアメリカ、上に乗っているチェダーチーズとトマトソースをイタリアで表現していて、だからちょっとピザっぽさもあって、食のカクテルというか。
木野山ゆう:もう私の中で 『Brother』と言えば『Brother Dog』って印象的でした。
高岩遼:じゃあ、お腹も膨れたところで、次に行きましょうか。
木野山ゆう:はい!! 楽しみ!!
[3杯目] :TEMPLETON RYE(テンプルトン・ライ)
高岩遼:お次は『TEMPLETON RYE(テンプルトン・ライ)』。
高岩遼:これは、すごい古くからある銘柄で、逸話があって。1930年代に現れたイタリア系ギャングのアルカポネっていう人がいて。彼が投獄中に、取り寄せて自分の牢獄で飲んでいたらしいんです。獄中にシカゴの独房から、この瓶が出てきたという。それぐらい美味しくて、古くから愛されている一杯なんです。
木野山ゆう:すごい!! ずっと変わらない味なんですか?
高岩遼:そう。これはその名が示す通り、ライ麦を使ったウイスキー。今まで飲んでもらったバーボンウイスキーの主原料はとうもろこし。それを50%以上使っていて、それもバーボンウイスキーの定義付ける条件のひとつで。ライ麦が50%以上使われると、ライウイスキーに表記が変わるんです。
木野山ゆう:ライ麦のウイスキーの特徴って?
高岩遼:一般的には、スパイシーとか芳醇って表現されることが多いんですけど、実際に飲むとそれより、スッキリして飲みやすい印象かも。だから、ウチではライウイスキーは、淡麗って言葉を使って表現することが多いかな。鼻に香りだけ残る感じもオススメなポイント。
木野山ゆう:確かにスッキリするかも。今まで飲んでいたバーボンウイスキーと香りも味も全然違う。
高岩遼:そうそう。これをオススメした理由は、味の変化を楽しんでもらいたいから。ちょっと洋酒っぽさも感じられるから、ウイスキーが苦手な人でも飲みやすいかも。炭酸で割ると、香りだけ華やかに上がってくるから、ハイボールで飲むのも良い。例えば、ゆうちゃんがウイスキーBARに行った時に、「ライのウイスキーありますか?」って聞くと、「コイツ知ってるな」って思われて、バーテンダーが喜ぶかも。
木野山ゆう:あ、そうなんですね!! 今度言ってみよう(笑)





