この世には、“FREAK(フリーク)” と呼ばれうる人種が数多く存在している。たとえばそれは、芸術にまつわる奥深き造詣であったり、飲食にまつわる揺るぎない美学であったり、寝食忘れてレコードのディグを続ける胆力であったり。それぞれの世界で、各々の色濃く強い “こだわり” を持ち合わせる人々のことである。
ここでは、そんな驚くべき “FREAK(フリーク)” たちが生きる世界の一片を紹介してゆく。本稿のなかにおいて、きっと全てを語り切ることは不可能かもしれないが、その端々に煌めく熱狂の雫をぜひとも楽しんでいただきたい。
記念すべき第一弾で紹介するのは、三軒茶屋の地にて数々の “焼き鳥愛好家” たちを唸らせてきた、『三茶一九』。モデルのASAKA、古着屋『彼岸』の運営メンバーでありスタイリストのRyunosukeとともに、同店の魅力と “FREAK” なまでの熱狂的姿勢にせまった。
それぞれのお客さまが、それぞれ自分らしく楽しめる。そんなお店を目指して
まずは、『三茶一九』の店主・ズン氏に、同店のあり方について伺っていく。炭火の香ばしい匂いに包まれた同店に、彼の屈託なき笑顔が光る。
ズン:『三茶一九』は、2022年11月にオープンしました。『大人達の、社交的な焼き鳥屋。』をテーマにしている店で、いわゆる “大衆的なお店” ではないけれど、カジュアルに楽しんでいただけるようなメニューやお店づくりを意識しながら営業しています。
そもそも僕たちは、カラオケバーの『KARAOKE&BAR 1919』や、スタンドバー『1919 STAND』など、バーをいくつか運営している会社なんですよね。そのルーツがあるからこそ、“社交的な焼き鳥屋” をやってみよう、と思い立ったんです。おいしいものを食べつつ、楽しいお酒を飲みながら、社交を楽しんでいただく。僕たち『三茶一九』のテーマには、そんな想いが込められています。
ズン:お越しくださるお客さまの年齢層としては、男性は結構高めかなぁと思っています。30代〜40代後半の方々が多い印象ですね。女性に関しては、20代半ば〜30代、といったところでしょうか。ただ、もちろん、いま挙げた世代の方々以外にも、ありがたいことに様々なお客さまからご愛顧をいただいていますね。
それは、お客さまの年齢・世代だけでなく、お飲みになられるドリンクに関しても同じなんです。当店自慢の焼き鳥に、ワインをペアリングする方もいらっしゃいますし、クラフトビールとともに召し上がってくださったり、名物の『生トマトサワー』と合わせて食べられる方も。それぞれのお客さまが、それぞれ自分らしく楽しんでくださるのが一番ですよね。うれしいことだなぁと感じています。
ズン:おすすめは、まず、せせりですね。大葉を挟んで、柚子胡椒をポン酢をかけています。さっぱりとした味わいで、リピートしていただくことがとても多いメニューです。また、塩唐揚げも人気メニューのひとつです。ごろっと大きな唐揚げなのですが、柔らかくジューシーで、ニンニクを利かせた食べ応えのある一品です。他にも、豪快に炭で焼き上げたアボカドや、目にも口にも楽しい月見つくねなど、自慢のメニューばかりです。
ズン:ささみ(写真左)も、数々のお客さまから愛されるメニューですね。1%の塩水に24時間漬けることで、信じられないほど柔らかく仕上がるんです。わさびを少々乗せることで、さっぱりとしたテイストを楽しむことができます。また、はつ(写真右)にはズッキーニを挟むことで、食感の違いを楽しんでいただけるようにしていて。
ズン:『三茶一九』をオープンするにあたって、学芸大学にある『焼鳥やおや』というお店の方からさまざまなメニューを学んだのですが、今では少しずつ自分たちなりのアレンジを加えたりしつつ、オリジナルのメニューを提供できているんです。店の営業終わりに、いろいろな焼き鳥屋さんへお邪魔して、勉強したりもしてきましたね。
一般的な焼き鳥屋さんだと、塩orたれを選んでください、と言ってくれるところが多いと思いんです。一方『三茶一九』は、味が決まっているんですよね。もちろんお客さまからお好みの味を言っていただければ、変更もできるのですが、基本的にはお客さまに選んでいただかないスタイルなんです。よく世間で「焼き鳥を串から外すのはNG」といったようなことが言われていると思うのですが、僕たち『三茶一九』も、それには賛成ですね。お肉に溜まった肉汁が、串から外すことによって、皿にあふれ出てしまうから、です。
ズン:ルールをガチガチに決めてしまうのは、なかなかよろしくないかもしれませんが、やっぱり「おいしい食べ方」があるのも、事実。それぞれのメニューは、お客さまの口に入った時に初めて完成するように作っているんですよね。一応七味だけは卓上に置いていますが、できれば、そのまま食べていただきたいなぁと思っています。
さらに言えば、まとめて5本の焼き鳥をご注文いただくこともあるんですが、できれば1本1本その時々にお選びいただいた方がいいのかな、って。「お店は大変じゃないだろうか……」と考えてくださっての注文方法なのかもしれませんし、そのお心遣いは大変うれしくありがたいのですが、やっぱり「おいしく食べていただくこと」に勝るものはありませんからね。リピートしていただいた時なんかは(あっ、おいしいと思ってくださったんだ……!)なんて、うれしく思ったりもしています。
ここでたまらず、ASAKAが炭場へ
ズン:今は、とてもありがたいことに、たくさんのご予約をいただいていて。常連の方々が気軽に集まれる場所になればいいなぁと思いつつ、どんな方でも、きっとお楽しみいただけるのかなぁと思っています。それぞれの方々が、思い思いに『三茶一九』を楽しんでいただくのがベストですね。さぁさぁ、焼き鳥も冷めちゃうので、ぜひ早めにお召し上がりください!
『三茶一九』が織りなす魅惑の味わいを、いざ、実食!
Ryunosuke:こういう綺麗な感じのお店って、正直あんまり来ないんだよね。ちょっと緊張するかも(笑)。
ASAKA:たしかに(笑)。でも、店内はカジュアルな雰囲気だから、カップルで来るのとかも良さそうだよね。こうやってカウンターに並んでみたりとか、かなり楽しそう。デートにぴったりかなぁ、って。じゃ、乾杯しよっか。
ASAKA:これ、おいしい……! わたし、普段はあまりお酒を飲まないんだけど、このオレンジワインは相当飲みやすい! 焼き鳥とのペアリングも良さそうだなぁ。
ASAKA:おいし〜!
Ryunosuke:待って、エグい。めちゃくちゃうまい。ささみが柔らかすぎて、なんならもう、歯要らんやん (笑)。これはちょっとヤバすぎるな……。何本でも食べられそう……。
ASAKA:しっかり火は通ってるのに、ふんわりしていて、他にない食感が味わえる感じ。これ、すごいね。ほんのり醤油の香りも立っていて、ささみの風味がさらに引き立ってる。おいしいね!
Ryunosuke:アボカドもめちゃくちゃうまい。香ばしくて、酒にすごく合う。何食べてもうますぎて、「めっちゃうまい」しか言われへん(笑)。
ASAKA:わかるわかる(笑)。
Ryunosuke:焼き鳥ってさ、焼いたら硬くなるやん? 俺、そういうイメージが強くてさ。でも、『三茶一九』の焼き鳥って、全然違うんよね。ふわふわしていて、柔らかい。それに、全体的に優しい味わいなんだけど、ちゃんと真っ直ぐな芯があるっていうか。かなりうまいなぁ。ここは間違いなくまた来るわ。ASAKA、また今度プライベートで一緒に来よう。
ASAKA:いいね。絶対来よう。ちょっと、ささみの味が衝撃的すぎて忘れられない(笑)。
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