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#ART & CULTURE

-Gravure freak- 渡辺万美と考える愛すべき日本のカルチャー"グラビア"<vol.06>尊みを感じて桜井

Photo:Takao_okb

Text:Ryo Tajima

グラビアアイドル、ジェンダーフリーブランド『Bushy Park(ブッシー・パーク)』を手掛ける渡辺万美さん。海外の『PLAYBOY』のプレイメイトでもあり世界的な活動を続けている。同時にグラビアをアートとして表現する『SCRATCH GIRLS(スクラッチガールズ)』というプロジェクトをプロデュースしている。

 

そんな渡辺万美さんがグラビアカルチャーの個性を発信する連載“グラビア・フリーク”。

 

第6回目のゲストはコスプレイヤーとして大活躍するグラビアアイドル、尊みを感じて桜井さん。コスプレとグラビアの共通点などを話しつつ、どんな点にそれぞれの魅力があるのかについて自由に話し合った。

キャラクターを演じるのか
自分自身を表現するのか

渡辺万美(以下、万美):はじめましてですね、尊みを感じて 桜井ちゃん。何て呼んだらいいですか?

 

尊みを感じて 桜井(以下、桜井):もう好きに呼んでください! “尊みちゃん!とか”桜井ちゃん”とか”感じてちゃん”とか呼び名がたくさんあるんですよ。

万美:じゃあ、桜井ちゃんで! 読者に向けて自己紹介をしてもらえますか?

 

桜井:コスプレイヤーとして活動しつつ、ゲーム実況をしたりとタレント業も並行してやっています。デジタル写真集も出しつつグラビアの方も頑張りたいと常々思っています。仲良くしてください! 今日はじめて万美さんにお会いしましたけど、ハスキーな声で『えっちな人だ……!』ってドキドキしています。

 

万美:声はね、ちょっと風邪気味で喉をやってしまって(笑)。

 

一同:笑。

万美:桜井ちゃんはコスプレイヤーとして大活躍されているんですよね。私、ちゃんとコスプレイヤーの方とお話しするのが初なんですけど、アニメの中から飛び出してきたような風貌と雰囲気で超感激しています。だって、アニメのキャラクターになりきってポージングしたり表情を作ったりって、やってることは俳優と同じじゃないですか。実際にこうしてお会いすると、透き通るような肌の白さにもびっくり。いつ頃グラビアデビューしたんですか?

 

桜井:2年くらい前なんです。最初は表情の作り方もポージングもわからな過ぎて、カメラマンさんに言われてもどうすればいいかわからないような感じだったんですけど、やっていくうちにだんだんとグラビアってこういう感じなんだって理解できるようになって、「お、楽しい!」って思えるようになってきたんですよ。

万美:今日の撮影を見てると2年とは思えないくらい魅力的! 誰か参考にした人はいたりするんですか?

 

桜井:やっぱりコスプレイヤーからすると、えなこさんのイメージは強くて、見て勉強していました。最初はコスプレとグラビアは似たような感じなのかな? ってマインドだったんですけど実際にやってみると全然違う。自分、出来てない! みたいな。1回挫折しかけけたくらいなんですけど、わかってくるとどんどん楽しくなってきて。

万美:どういうところにコスプレとグラビアの違いを感じたんですか?

 

桜井:コスプレは何かのキャラクターになって自分を表現するものなんですけど、グラビアは自分自身を出さなきゃいけないので、そこは最初は違和感がありましたね。

万美:そっか、役を演じるわけですもんね。そこが大きく異なるのか。じゃあ、グラビアをはじめてどっかロケに行ったりとかはしましたか?

 

桜井:どこか遠くにロケに行った経験はないんですけど、個人的にバリへグラビア修行に行ってきました。

万美:えっ、グラビア修行?

 

桜井:そうです。カメラマンさんとモデルさん何人かで行ってヴィラを貸切にして。カメラマンさんと同じ場所に宿泊して、何組かで毎日撮影をして、お互いの写真を見せ合って、どのポージングがいいか、どの写真がいいのかってことをディスカッションしたりするんですよ。

 

万美:そういうのがあるんですね! カメラマンさんはプロの方々なんですか?

 

桜井:プロの方もいて、その人を軸にアマチュアのカメラマンさんがグラビア撮影を勉強しに来ているんですよ。その方々とビーチで撮影したり、という感じでしたね。

 

万美:そこで撮影した写真は世に公開されるものなんですか?

 

桜井:私にはそのつもりはなかったんですけど、カメラマンさんが「是非、出したいです」という感じだったので「じゃあ出しましょう!」って話をしていますね。

万美:じゃあ、そこで撮られた写真が作品になって見れるんですね。楽しみ! 何より、そうやってみんなで海外に撮影に行くっていうのが楽しそうでいいですね。やっぱり南国ってよくないですか?

 

桜井:いいですよね。チルしたいな~とは思うんですけど、なんせ私は引きこもりでパソコンを触っていないと、しんじゃうんで、フットワーク軽くパッと行けるような感じではないんですよ。いくぞ! って覚悟を決めて行く感じです(笑)。逆に、海外での撮影で楽しいことってどんなことがあったりしましたか?

 

万美:やっぱりご飯は楽しみですよね~。私、辛いのが好きだからタイ料理とか。わざわざ前乗りして前日にお酒飲んで街を楽しんだりしてましたね。それで飲みすぎて撮影のときに顔がパンパンにむくんじゃったりして(笑)。だから、事務所から前乗り禁止令が出されてたんですよ。

 

一同:笑。

好きなキャラとコスプレできるキャラは違う

万美:それにしても桜井ちゃんのインスタを見ていると、本当に表現力の豊かさにびっくり! やっぱり自分が好きなキャラクターのコスプレをしているんですか?

 

桜井:これがまた難しいんですけど、好きなキャラクターとできるキャラクターは違うんですよ。そこに葛藤があったりするんですけど。最近だと『葬送のフリーレン』の“フェルン”が好きなんですけど、それができるかっていうと難しいんですよね。それこそ万美さんは似合いそうです!

万美:本当ですか!? 実は私も以前、コスプレの仕事をさせてもらったことがありまして。

 

桜井:えっ、何をやったんですか?

 

万美:“ランカ・リー”ちゃん(『マクロスF』のキャラクター)。でも、私に似合わないパステルカラーのワンピースで、緑色の髪だから河童みたいになっちゃったんです。

 

一同:笑。

万美:でもアニメは好きなんで、たまに色黒のセクシー系お姉さんキャラが出てきたらやってみたいなーなんて思ってます(笑)。

 

桜井:きっと万美さんに似合うだろうなって思うキャラがいまして。ギャル系のキャラなんですけど、『アズールレーン』の“尾張”っていう。ツノが生えてて可愛いんですけど、何よりスケベギャルです! えっちなんですよ~。

 

万美:(スマホで調べつつ)あった、これか! 金髪で巨乳系、コレならできそうだし楽しそう!

 

桜井:ぜひ機会があったらやってみてください!

ーグラビアとコスプレの撮影は種類が異なるものですか?

桜井:全然違いますね。私がやっているコスプレ撮影は白ホリが多い(スタジオ撮影のこと)んですけど、そこで大事になるのが衣装のクオリティなんですよ。細部のディテールの細かさだったりが重視されるんです。つまり、中身の着ている人は誰でもよかったりする側面もあるんです。そこがグラビアとの大きな差じゃないかなと思います。グラビアは被写体であるグラビアアイドルの表現力や人間性が求められると思うので。

万美:たしかに、スタジオとロケで撮影される環境も変わってくるわけですもんね。じゃあグラビア撮影で好きなことをやっていいよって言われたら、どういう場所でどんな撮影をしたいと思いますか?

 

桜井:そうですね、水族館でペンギンやイルカと一緒に撮影したいですね。あとは亀とか。なんかひんやりして気持ちよさそうなんで。

 

万美:水族館で撮影したグラビアって見たことがないからいいかも。特に暑い季節だと涼しげな感じがあっていいかも! でも、貸し切らなくちゃいけないだろうし、カメラマンも水中に入るのかどうかとか、なんか大変そうだけど(笑)。

 

一同:笑。

万美:私がやってるSCRATCH GIRLS(スクラッチガールズ)では、グラビアの写真を二次元にしたりっていうことをやったり、アートプロジェクトとして考えているんですけど、桜井ちゃんの表現でいくとコスプレの逆バージョンとも考えられるかもしれないですね。アニメや漫画を1つのアートとしてグラビアのカルチャーとミックスしようとしていて。何か桜井ちゃんにしかできないようなSCRATCH GIRLS上での表現を探してご一緒できればな、なんて思うんです。今、続々と展開していて9月に第2弾で3人の女の子をテーマにした作品が出るんですけど、第3弾に、ぜひ参加していただけないですか?

 

桜井:なんと! はい!

 

万美:今はまだ駆け出しの段階だけど、世界にグッズを展開したり、幅広く展開していきたいと思うし、そこにはアニメやコスプレなどのカルチャーも取り入れていきたいんで、力を貸してください!

 

桜井:私でよければ! ありがとうございます。

万美:ちなみに、桜井ちゃんが今後やってみたいことや好きなことはどんなことですか?

 

桜井:私が1番好きなのは美少女フィギュアなんで、そこをもっとコスプレイヤーの活動と繋げていけたらいいなと思っていますね。あとはゲームとか。そんな風に自分の趣味の延長線上の活動をもっと広げていきつつ、活動についても一生懸命頑張るので、みなさん応援していただけたら! と思っています。

 

万美:ありがとうございます。今後も桜井ちゃんの活動に注目していきたいと思います!

PROFILE

  • 尊みを感じて桜井

    日本のコスプレイヤー。2022年からグラビアアイドルとしても活動スタート。XやInstagramの他、YouTubeやTikTok、FANBOXなどSNSやWEBを介しての発信も豊富。

  • 渡辺万美

    ジェンダーフリーブランド『Bushy Park(ブッシー・パーク)』ディレクター。

    『SCRATCH GIRLS(スクラッチガールズ)』プロデューサー。ジュエリーブランド『Muff(マフ)』デザイナー。

    グラビアを軸にファッションやアートと幅広く活動中。

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