「ここへ来る途中、横断歩道に指が落ちているのを見つけたんです。え!?と思ってよく見たら魚肉ソーセージでした」
そんなエピソードから始まった現代美術作家・加賀美健さんとのトーク。私たちがついつい見過ごしてしまいがちな日常の景色や、ちょっと不思議な日常の一コマを加賀美さんは日々スナップし続けています。
今回は、自身のショップ兼作品である『STRANGE STORE(ストレンジストア)』と、街角で発見した独特な風景を富士フイルムのアナログインスタントカメラ“チェキ”instax mini 99™で切り取ってもらった。異なる色の光をフィルムに直接照射することで6種類の色表現ができるinstax mini 99™で切り取る不思議な一コマとは。
日常の“見落とし”を見つける目。
「移動手段は徒歩か自転車。意識はしていないけど、常にアンテナを張りながら街を歩いています。日常的に周りを観察していると、自然とおもしろいものが目に入ってくるんです」
「それをパッと撮って、歩きながらすぐにSNSにアップロードするのが日課。SNSは僕にとっては日記やアイデアのストックリストのようなものなんです。iPhoneって1番上を押すと、一番最初まで遡れるじゃないですか。だから時間があるときは最初に戻ってゆっくり見返すんです。そうすると、また新しい発見があったり、この子を撮ってたなとか、これが今かっこよく見えるなとか気付けたりします。5年前の写真を見て娘が大きくなったなとか思ったり」
「今のSNSって、誰かに見せることを意識した自分のポートフォリオみたいになっているじゃない?でも僕は誰かに見せようなんて1ミリも思ってないんです。そんなつもりでやっていたら狂気の沙汰でしょう?
僕がいいなと思ってポストしたものに限って、極端にいいねが少なかったりもするし。きっと、みんなが求めているものは違うんだろうと思うけど、そういった反応も含めてSNSって楽しいですよね」
「普段見過ごしちゃうような、みんなが当たり前にやっていて気づかない面白さが僕は一番好きなんです。それが1番面白いんじゃないかな。
狙っているより自然な面白さ。その人自身は面白いと思ってやっているわけではないのに、実は面白いものってたくさんあるんです。そんな発見を求めて、今日も街を見渡します」
加賀美健が見つけた7つの瞬間 – instax mini 99™フォトダイアリー
「東京・大塚の居酒屋にて。閉店作業でただ椅子が片付けられいる写真なんですけけど、同じ椅子が重なっていると立体作品のようでかっこいいなと。そしたらだんだん文字に見えてきて。だからこの写真のテーマは「UTX」です」
「これはね、サイズがおかしいんです。でっかい秋刀魚と、でっかいおてもと。さんまはメルカリで、おてもとは段ボールで自分で作りました。秋刀魚といえば秋でしょう(もう秋を通り越して冬ですけど)」
「地方のイベントでいただいた写真をチェキ™で撮ったらどうなるんだろうって。記念にね」
「studio501に、流行りの501を添えて」
「消火器の下でいろいろと撮影する機会が多いので今回は犬で撮ってみました。消火犬です」
「インスタでも投稿しているシンデレラシリーズ。リサイクルショップで買った300円くらいのエナメルヒールシューズを撮ってみました。ライトブルー のカラーエフェクトを選んでみたら、エナメルシューズがオレンジになっていい感じです」
INFORMATION
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instax mini 99™について
instax mini 99™について
カメラ内部のLED発光によりフィルムに直接照射することで色表現ができ、自分だけの一枚を創り出せるアナログインスタントカメラの最上位モデル。
※instax、チェキ、instax mini 99 は、富士フイルム株式会社の登録商標または商標です。
Profile
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加賀美健
かがみ・けん|1974年、東京都生まれ。現代美術作家。オリジナル商品等を扱う代官山のお店『STRANGE STORE』のオーナーも務める。