UPDATE : 2025.04.30

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#ART & CULTURE

-Gravure freak- 渡辺万美と考える愛すべき日本のカルチャー"グラビア"<vol.08>斎藤恭代

Photo/Text:Takao_okb

Special thanks:Art Iwata, Mihori

グラビアアイドル、ジェンダーフリーブランド『Bushy Park(ブッシー・パーク)』を手掛ける渡辺万美さん。海外の『PLAYBOY』のプレイメイトでもあり世界的な活動を続けている。同時にグラビアをアートとして表現する『SCRATCH GIRLS(スクラッチガールズ)』というプロジェクトをプロデュースしている。

 

そんな渡辺万美さんがグラビアカルチャーの個性を発信する連載“グラビア・フリーク”。

第8回目のゲストはグラビアオブザイヤー”24グランプリ、ミス・アース・ジャパン日本代表という経歴を持つ9頭身グラビアクイーン、斎藤恭代さん。グラビアアイドルとして活動することについて、2人が熱く語り合う回となった。

恭代ちゃんみたいな人がグラビアのシーンに出てきてくれて本当に嬉しい-渡辺万美
グラビアは自分のコンプレックスを強みに変えてくれたんです一斎藤恭代

渡辺万美(以下、万美):連載8回目に出演してくれるのは、今大注目のグラビアクイーン、斎藤恭代ちゃん!まずは簡単に自己紹介してもらっていいですか?

 

斎藤恭代(以下、恭代):よろしくお願いします。出身は栃木県でもともと器械体操をやっていたんです。高校になってからは福岡で大会に出場するために頑張っていたんですけど、怪我をしてしまって体操を諦めることになってしまって。そのタイミングでいちご姫というご地アイドルグループに入りました。それが2015年で今年で芸歴10年って言っているんです。

万美:体操からアイドルの道へ入ったんですね。そこからどういう流れがあったんですか?

 

恭代:その後、活動を続けて20歳のときに卒業しようと考えたんですが、何か明確なきっかけとなるような出来事がないといけないな、ということでミス・アース・ジャパンという大会に出場し、日本代表に選ばれることができてアイドルを卒業。上京して1年間ミス・アース・ジャパンとしての活動を全うし、その後はモデル活動をしていたんですけどオーディションに落ちることも多くて、長い下積みの期間っていう感じだったんですよ。

万美:なるほど、それで芸歴は長いけれど、グラビアアイドルとしての活動は2、3年っていうことになるわけなんですね。でも、すごいです。あっと言う間にグラビアアイドルとしてトップに立ったわけですよね。

 

恭代:グラビアの世界に入ったとき、もう26歳になっていたんですけど、それまでなかなかうまくいかないし、どうすればいいんだろうってときにコロナ禍になって、もう本当にダメかもしれないって、半ば諦めかけていたんですよ。

 

万美:うんうん。

 

恭代:だけど生活はしていかなくてはならないし、どうしようって思ったときに、ネットで調べてフレッシュ撮影会というのを見つけて応募したんです。公園や桜の下とかで撮影をするっていう活動なんですけど、そういう活動をしていたら「週刊プレイボーイ』の編集の方が、グラビア撮影の話をしてくれて。

万美:そこでグラビアの世界へ入ったわけですね。

 

恭代:はい。でも、すごく悩みました。自分にグラビアアイドルとしての需要があるとも思っていなかったですし、身長が高過ぎるの がコンプレックスだったので大丈夫かなって心配があったんですけど、カメラマンさんやスタッフの方の話を聞いて、このチームの方々とご一緒できるのは最初で最後かもしれないと思って、一緒にやらせてくださいってお話しをしたんです。

万美:運命的な話ですよね。きっと色々と大変なことがあって今の場所に辿り着いた経緯があると思うんですけど、グラビア界のシンデレラストーリーだって感じました。私は高校2年生の時からずっとグラビアをやっていて、他に芝居や歌も歌えなかったのでずっとグラビアを続けてきて今があるんですけど、気づけばグラビアアイドルが活躍するメディアも減ってきて。そもそもSNSを活用すれば、グラビアアイド ルにならなくても、そういう活動ができる時代なわけじゃないですか。どんどんグラビアアイドルの存在がなくなってきている中で、恭代 ちゃんみたいな子が出てきてくれたことが、私はもうめちゃくちゃ嬉しいんです。それにしても、グラビアのポージングとかはどこで学んだりしてきたんですか?ファッションモデルとはまた違う部分があると思うんですけど。

 

恭代:撮影してもらったデータを全部見せてもらって、選ばれるものとそうでないものを見比べていましたね。そこで、このカットが使われるんだったらポージングをこう変えてみようだとか、身体の向きや動きを変えてみようとか、そういう感じで研究していったんです。あと、もともと撮影会をやっていたので、ポージングによってカメラマンさんの反応があからさまに違うんですよ。後ろを向いたら喜ばれたり、しゃがんだらサーっといなくなったり、どんなポーズが受け入れられるのかが目の前でわかる環境にいたので理解しやすかったんです。

 

万美:撮影会の現場で学んでいったっていうのはすごい!

 

恭代:今でもそういう撮影会の現場に身を置くことをやっているんですよ。撮影会って集客が多かった子がMVPをもらえるんですけど。それを絶対に譲りたくないじゃないですか(笑)。

 

万美::あ、持っているわけですね、MVPを。

 

恭代:はい、今のところ出演してきた撮影会はすべてMVPなんです。

 

万美:すごい!

恭代:当然、自分よりも若い世代の子も出演しているんですけど、その子のお客さんが「やっぱり本物のグラビアアイドルを見たい」っていうことを言ったりしているのを見て、まだまだ頑張らなくちゃいけないし、負けていられないぞって思ってやっているんです。

 

万美:素晴らしい!もう大ファンになりました!恭代ちゃんのプロポーションは完璧ですけど、体型維持をするためにしていることはありますか?

 

恭代:私、食べることが大好きなので、しっかりと排出できる代謝の良い身体作りを心がけています。そのためにサプリとかに頼るだけではなくて、アロエ(100%のアロエベラジュースなど)とか自然の食品を摂るようにしていますね。

10周年の集大成として発表する写真集『月刊斎藤恭代』

一今では、斎藤恭代さんはトップグラビアアイドルとして認知されているわけですけど、そのターニングポイントはどこだったんですか?

 

恭代:さっきお話しした、最初の『週刊プレイボーイ』の撮影ですね。写真が掲載されてから、SNSのフォロワーが一気に6万人近く増えたんですよ。これは本当に驚きでした。その雑誌を見て一緒に事務所を立ち上げないかっていうお話しをいただいて実際に事務所ができたり。その後もいろんな雑誌に呼んでいただけるようになりました。表紙になったのは少ないですけど、もう大体の雑誌には出演させていただいたんじゃないかなってくらいで。

 

万美:そうなると、やっぱりグラビアが向いていたってことになりますね。

 

恭代:そうですね。ずっとずっと自分は身長が高過ぎることを気にしてばかりいて、アイドルをやっていたときも身長のせいで悪目立ちし てしまうだとか、そんな風に考えていたんです。だけど、そんな自分のコンプレックスがグラビアだと9頭身って書かれたり、強みとして活かされているので向いているんだろうなって思います。

一5月9日に新たな写真集『月刊斎藤恭代」が発売になりますけど、予約注文だけど上位ランキングに入っているわけなので、斎藤恭代さんの人気のすごさが窺えますね。

 

恭代:私は、活動する上で、その時々に合わせた自分のテーマがあるんですけど、今回の月刊シリーズは(写真集『月刊斎藤恭代』のこ と)、自分の10周年を意識したもので、ここで一区切りだと考えているんです。これまでは笑顔だったり爽やかな写真が多かったんで すけど、今回はクールでアート寄りな写真をアンディ・チャオさんに撮影していただいて。ファンがどういう反応するかわからないですし、ある種の挑戦なんですけど、この10年の集大成として写真集が出せるので、とってもありがたいことだなって思っているんですよ。

万美:テーマを設けて活動するっていうのも自分の指針がわかるわけなので重要ですよね。こうしてお話を直接聞いていると熱量がヒシヒシと伝わってくるし、人気の理由がわかります。眼差しがまっすぐというか、すごく麗な目だと思います。今日で大ファンになっ ちゃいました。最後に、私がやっている「SCRATCHGIRLS(スクラッチガールズ)』というプロジェクトを紹介させていただきたいんですけど・・・・・・。

 

恭代:『SCRATCHGIRLS』ですか?私ずっと見ていましたよ!万美さんがやってらっしゃるんですか?

 

万美:そうです!私がやっていてグラビアイドルのゴールを作りたいというコンセプトで、日本独自のカルチャーでもあるグラビアをアートとして世界に発言したいと考えているんですよ。

恭代:えー!いいなぁと思っていたんです。相沢菜々子さんが参加されているのを見て、これはどんな企画なんだろう、どうしたら出れるんだろうって。

 

万美:嬉しいです!グラビアのカルチャーに、日本ならではのアニメや漫画のアプローチをミックスさせて2次元化されたアイドルの絵をスクラッチすると本物が出てくるっていう表現をしているんです。自分たちがアートになることで年齢も見た目も変わらないまま作品として、いろんな人の手元に残っていくんですよ。

 

恭代:私も参加したいです!

 

万美:嬉しいです!是非、お願いします!じゃあ、恭代ちゃんの今後の目標を教えてください。

 

恭代:長期的な目標としては、ファッションモデルとしての活動を増やしていきたいですね。今後を考えると30代向けの雑誌であったりだとか。そんな風に自分の年齢に合わせて活躍の舞台を増やしていきたいですね。

 

万美:すごくいいと思います。赤代ちゃんは、見た目と話し方のギャップもあって、そこがすごく魅力的だと思いますし、バラエティとかテレビや動画系も向いていそうです。今後も活動を応援しています!

 

PROFILE

  • 斎藤恭代

    モデル、タレント。1996年4月22日生まれ。栃木県出身。2017ミス・アース・ジャパンに選ばれ、2022年にグラビアアイドルとして本格的な活動をスタート。9頭身という抜群のスタイルで一気に人気を集める。グラビアオブザイヤー”24グランプリを受賞するなど、現在のグラビアシーンを牽引する存在。2025年5月9日に『月刊斎藤恭代』を発表。

  • 渡辺万美

    ジェンダーフリーブランド『Bushy Park(ブッシー・パーク)』ディレクター。

    『SCRATCH GIRLS(スクラッチガールズ)』プロデューサー。ジュエリーブランド『Muff(マフ)』デザイナー。

    グラビアを軸にファッションやアートと幅広く活動中。

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