すっかり年も明けてしまいましたが、今年最初のコラムをお届けします。
年末年始のホリデーに合わせて、ちゃっかりお休みしていました。今回は、ロンドンで過ごした3度目のクリスマスのお話を。
まずはじめに、イギリスのクリスマスホリデーについて。
12月24日のクリスマス・イヴから26日のボクシング・デーまでの数日間は、日本でいう三が日のような感覚だ。街全体がほぼストップし、人々は家族と過ごすのが当たり前。イベントやデートの日としての側面が強い日本のクリスマスとは、位置づけがまったく違う。
交通機関は止まり、いつもは賑やかなロンドンの街も驚くほど静かになる。ヨーロッパ各国から来ている人たちも実家へ帰省するため、ロンドンに残っているのは「簡単には帰れない」「そもそもクリスマスを家族で過ごす文化が薄い」日本人ばかりなのでは?と錯覚してしまうほどだ。
2025年のクリスマスホリデーは、24日は気心の知れた友人たちと我が家でパーティーをし、25日はフラットメイトの実家で、ブリティッシュ式のクリスマス・デーを過ごした。
一家に一本、モミの木必須
欲しいツリーが決まったら運んで網ネットでラッピングしてらもう
ハロウィンが終わると、街は一気にクリスマスモード一色になる。
こちらでは、どの家庭でも本物のクリスマスツリー(モミの木)を買うのが当たり前。大きな公園に、期間限定のツリーショップが登場することも多い。
12月に入ると、ツリーを肩に担いで必死に運ぶ人々が街中に現れる。その後ろ姿が、毎年なんとも可愛らしい(笑)
ツリーの大きさは、もはや家庭の経済力の象徴なのでは?と思うほど、大きなツリーを買っていく人も多い。ロンドンの住宅はカーテンをつけない家が多いため、外からリビングが見え、ツリーや飾り付けが丸見えなこともしばしばある。他人の家のデコレーションをこっそり眺めるのも、毎年の密かな楽しみのひとつだ。
私たちも2年連続でツリーを購入しているが、我が家はまだまだミニサイズ(笑)
年末から新年にかけて道端に放棄されたツリーたち
クリスマスが終わり、年末から年明けにかけて、役目を終えたツリーが道端や家の前に放置されていく光景も毎年恒例だ。
用が済んだらあっさり外に出されるのは少し切ないが、これもまた英国流。しばらくすると、気づかぬうちに業者が回収していく。
密かな楽しみのひとつ、シークレットサンタ
クリスマスミールといっても、日本食もたくさん並ぶ我が家らしい食卓(笑)
24日のイヴは、仲のいいいつものメンバーでクリスマスパーティー
また、プレゼント交換は日本ではあまり馴染みのない「シークレットサンタ」が定番!参加者全員で予算を決め、ランダムに“プレゼントを渡す相手”だけが知らされる。正体は明かさずに準備し、当日ツリーの下に相手の名前を書いて置いていく仕組みである。
誰が自分のサンタかは、最後まで完全にシークレット。
今回私は、日本のお菓子やおつまみがぎっしり詰まったボックスと、フォトフレームをゲットした。
渡す相手の名前を書いて、ツリーの下にプレゼントを置いていく
これぞ英国式クリスマス!
25日のクリスマス当日は、3年目にして初めて、フラットメイトのイギリスの家族のクリスマス会に、パートナーと一緒に参加した。
親戚一同20人ほどが集まり、おじいちゃんから赤ちゃんまで大集合。立派なお家に人が溢れ、気分はまるで映画『ホーム・アローン』の世界。
可愛いね〜〜メロメロ
どうやらイギリスでは、クリスマス当日にBBCで流れる国王のスピーチを聞くのも恒例らしい。
食事は10種類以上が並ぶビュッフェ形式
ターキーのローストはもちろん、ローストポテトにグレイビーソースなど、伝統的なクリスマスミールがずらりと並ぶ。
「日本人はクリスマスにKFCを食べるんでしょ?(笑)」と散々言われてきた理由にも、ここに来て妙に納得してしまった。クリスマスを宗教的なお祝いとして持たない日本人が、毎年キャンペーンに見事に乗せられていると思うと、少しだけ恥ずかしい気持ちになる(笑)
食べて、話して、プレゼント交換をして、お酒を楽しみながら、ただダラダラと家族で過ごす時間。その空気感は、どこか日本のお正月にも似ている。
キッズはプレゼントが本当に似合うね〜
大人になってから過ごす日本のクリスマスは、正直あまり好きではなくなった。
街並みに対して不自然なイルミネーション、必要以上に忙しない空気、そして「クリスマスだから」と無理をして出かけているように見えるカップルたち。
一方でイギリスでは、教会はもちろん、時には道端でクリスマスキャロルが歌われ、商業施設にも自然とツリーが飾られている。本場のクリスマスを体験すると、「ああ、いいものだな」と素直に思う。
そして何より、家族でもない私たちを当たり前のようにクリスマス会に招いてくれる、イギリスファミリーの温かさが大好きだ。
クリスマスホリデーが終わると、すぐに新年がやってくる。
本命のクリスマスとは裏腹に、イギリスにはお正月休みというものがほとんど存在しない。2日から街は動き出し、仕事も通常運転だ。
日本人としては、やっぱりお正月はダラダラしたいし、家族と初詣に行ったり、友人と新年会もしたい。
2月が始まり、ようやく2026年が本格的にスタートしたような気がしている。
PROFILE
-
本間 加恵
1995年生まれ。東京都出身。スタジオアシスタントを経て、2020年に独立。
ファッションフォトやポートレートを軸に活動し、ファッションブランドのルックやマガジンの撮影を担当している。
2023年に拠点をロンドンに移し、活動中。





