UPDATE : 2023.06.09

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#ART & CULTURE

My Roots is…
-ミュージシャンたちのスタイルのルーツを紐解く- vol.01 LEO / ALI

Photo:Takao_okb

Text:Ryo Tajima 

Edit:FREAK MAG.

セックス・ピストルズ、カート・コバーンにはじまり、現代ではカニエ・ウエストやリアーナ、ブラック・ピンク、日本ではドラゴンアッシュのKJやKing Gnuなど。その時代を象徴する偉大なミュージシャンは、みんなファッションアイコンだ。

 

本連載では、この理論に基づき現代のファッションアイコン、そして次世代のファッションアイコンとなるミュージシャンを発掘し、彼らのファッション的ルーツを掘り下げていく。

 

第一回目は、ファンク、ソウル、ジャズなどのルーツミュージックを軸にHIPHOPやロックをミックスさせて表現するメンバー全員がハーフの渋谷発・多国籍バンド、ALIのボーカリスト LEOが登場。ステージ上に限らず、日常でもスーツに拘る彼が、なぜ今のスタイルになったのか。そのルーツを紐解く。

“ファッションの入り口は渋谷とWACKO MARIA”

ーファッション的ルーツにあるものは何ですか?

 

LEO:渋谷という街かもしれないですね。そこでの経験は大きいです。10代の頃は地元の渋谷、原宿で遊んでバ イトもして。当時なんて今みたいに綺麗で大人しい街じゃなかったし、古着カルチャーも盛んで、ストリートブランドも勢いがあっ て、とにかく街に個性的な人が溢れている時代でした。そこで遊びながら、一緒にいた先輩方から影響を受けたっていうのは根底にあるものだと思います。

 

ーどこか通っていたショップなどはありますか?

 

LEO:高校の頃、パンクが好きでバンドを始めたんですけど、そのときのメンバーが、CANNABIS(アウトサイダーが集う渋谷のセレクトショップ)に通っていて、その流れで行ったりしていましたね。あと、ジミヘン※1やドアーズ※2が好きで、ベルボトムの専門店に 通ったりしてたんですよ。今思えば、原宿にベルボトムの専門店があったなんてビックリですけどね(笑)。

 

※1…ジミ・ヘンドリックス。60~70年代を代表するギタリスト。

※2…ザ・ドアーズ。60~70年代に活躍したロックバンド 。

ーたしかに(笑)。では、好きなブランドなどは?

 

LEO:やっぱりワコマリア(WACKO MARIA)なんですよ。例えば、ジム・ジャームッシュ※3 だとか、オレが好きな映画のカ ルチャーを服に落とし込んでいたブランドなので。例えば『ダウン・バイ・ロー』主演のトム・ウェイツをグラフィックにし ていたり。あとは、すべての根底にあるとも言える『スカーフェイス』※4 とか。だから、ずっと憧れてきたブランドだったし、 いつかワコマリアでスーツを買う、作ってもらうっていうのは長年の夢でした。だから、ワコマリアも自分のファッションルーツになりますね。

 

※3…ジム・ジャームッシュ。アメリカの映画監督。1986年公開の『ダウン・バイ・ロー』や『ミステリー・トレイン』など数々の名作を手掛けている。

※4…映画『スカーフェイス』。1984年公開のギャング映画。アル・パチーノ主演作。

 

ー先ほど、トム・ウェイツの名前が挙がりましたが、ミュージシャンからファッション的なインスパイアも受けてきたことだと思います。どんなアーティストからの影響がありますか?

 

LEO:トム・ウェイツの他には、最近タトゥーでも名前を入れたチェット・ベイカーやニック・ケイヴだとか。もう自分も27歳を超えたんで、今は長く生きて、いかにしてジジイになり果てていくかというテーマにおいては、彼らのような存在が思い浮かびますね。プライマル(プライマル・スクリーム)も30代に入ってからスーツスタイルじゃないですか。そんな風に生き 延びちゃったやつがスーツ着てる姿って、男としてカッコいいと思いますよ。 

"自分に正直なファッションスタイルを貫く"

ー27クラブを乗り越えて生きていくうえで、参考とするアーティストも移り変わっていくということですね。にしても、LEOさんと言えばスーツという印象が強いです。

 

LEO:そうですね。意外に思われるかもしれないですけど、普段着としてスーツを選ぶと楽なんですよ。ドレスコードがある店にも気にせず入れるし、着こなしに悩むこともないですから。そんなこんなで、あるときからずっとスーツしか着なくなりましたね。今の感じをす ごく気に入っています。ステージの上でもスーツスタイルですけど、あれはスペシャルズからなんですよ。そんな風に、特にALIの場合 はファッションと音楽をリンクさせて表現することを意識しています。

 

ーなるほど。では、仮にLEOさんが違う音楽をやるとしたら、ファッションスタイルは変えますか?

 

LEO:いや、もう変えないですね。というか、スーツが似合わない音楽は、もうやらないと思います。20代の頃、本当にいろんな音楽をやっ てきたんですけど、自分自身と矛盾しないものをやりたいと思ってALIを組んだし、自分の嘘をつかない格好でいようと思うので、その スタンスは今後も変わらないと思います。 

ーでは、普段着もスーツスタイルというのも、今後変わらないですか?

 

LEO:基本的には変わらないですね。そもそも奥さんに他の私服を捨てられちゃいましたし(笑)。唯一、他に許されているのはレザーです ね。先日、ストレートなウエスタンジャケットようやくが手に入って、それはOKになっています。だから、スーツスタイルとカウボーイスタイルはOKってことになりますね。

 

ーどちらも大人の漢の不良ファッションという感じがします。では、今日の着こなしについて教えてもらえますか?

 

LEO:すごく気に入って最近買ったワコマリアのセットアップですね。インナーのシャツは映画『テキサス・チェーンソー』のハワイアンシャツ。夏っぽい気温になってきたので、季節感に合わせたコーデです。基本的に、着こなしを考える時には、頭の中で脳内プレイリストを作って、そこにハマるような合わせ方をすることが多いですね。同じジャケットのセットアップでも、ガレージやロカビリーのスタイルに寄せるのか、ディスコっぽく着るのか、単純にワイルドな雰囲気でいくとか。そこでサイズ感やインナーのシャツに何を着るのか変わってくると思います。 

“音楽の楽しさをもっと世間に伝え浸透させたい”

ーありがとうございます。では、最後に今後の夢や長期的な目標を教えていただければ。

 

LEO:今、自分の周りには10代後半から20代で出会った人がたくさんいて、各々が近くで活動しながら、今も繋がりがあるわけです。 気づけばオレも30代半ばに差し掛かろうとしているわけなんで、今後はみんなと一緒に自分の夢を叶えていきいですね。海外へツアーに行くだとか。

 

ー最近、ALIの活動は海外に広がっていますもんね。

 

LEO:そう。やっぱり、いろんな場所でライブをやるのってすごくフレッシュなんですよ。東京にはない熱気を感じるし、カルチャーの強さを音楽に感じる。こうして、コロナ禍が明けてきて、ようやくライブハウスや音楽フェスにも活気が戻りつつある今だからこ そ、年齢性別国境問わず、もっと音楽の楽しさをALIの活動を通して広めていきたいですね。そうやって行動し続けて、自分らが50歳、 60歳になる頃には、何かもっと文化のために貢献した成果を残しておきたいと本気で考えるようになってきました。それがどういう形 になるのかは、まだわからないですけど、夢で終わらせるのではなく実現したいことだと思っています。そのためにも、まずは全国各地、世界中を音楽で旅して回って勉強してくるつもりです。各地で見つけた良い部分だけをどんどん取り入れて、いつか音楽カルチャーをより広めることに貢献できるアクションを起こしたいです。 

PROFILE

  • LEO

    ファンク、ソウル、ジャズなどのルーツミュージックを軸にHIPHOPやロックをミックスさせて表現するメンバー全員がハーフの渋谷 発・多国籍バンド、ALIのボーカルでありリーダー。今年の1月に1st アルバム『MUSIC WORLD』をリリースし現在は全国の音楽フェ スやツアーなどを積極的に行っている。

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