UPDATE : 2023.07.28

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#ART & CULTURE

「音楽家の装い」vol.5 Pecori / ODD Foot Works

Text:Shoichi Miyake

Photo:Asami Nobuoka

Edit:Taiyo Nagashima

唯一無比。つまり、誰にも似ていない表現性やセンスをまとっている音楽家の装い。そのファッションスタイルには、どんなバックグラウンドとストーリー、譲れないこだわりがあるのかを、フォトセッションとインタビューで紐解く連載。

 

第5回にフィーチャーするのは、生音と打ち込みが融合したヒップホップをベースにどこまでもクロスオーバーなポップミュージックを追求するバンド、ODD Foot Worksのラッパー、Pecori。誰にも似ていないラップスタイルを持つ彼は、そのファッションもまた並びないセンスによって形作られている。Pecoriが足繁く通う“都内の隠れ家”をベースに行ったフォトセッションとともに彼の音楽とファッションにまつわる現在地に迫った。

このスタイリングはアイテムごとに思い入れがあるという感じではなく、トータルコーディネートとして“2021年までのPecori”というニュアンスです。これまで自分が普通に超いいと思って着る派手なアイテムやギラギラしたアクセサリーに対して友だちから「やりすぎじゃない?」ってよく言われてきたんです。その声に対して俺自身は「は? これが俺のスタイルだし」って思ってきて。それくらいずっと昔から派手な色が好きでしたし、アイデンティティの一つという感覚があって。でも、自分の音楽表現と重ねながら違う見方をすれば、裸一貫で外にアピールできないでいる自分であったり、自信がなかったことの証拠でもあったのかなと思うんです。

もちろん、今でもかわいい色や派手な服は好きなんです。だけど、やっとそこを経た感覚もある。俺の地元の静岡県富士市はすごく田舎で、周りにオシャレ番長みたいなやつもいなかったし、何がオシャレかはわかってなかったんですけど、小学生のころから親に服を買ってもらうときに、とにかく人よりも派手なものを着ようとしていたんですよね。それくらい人と被るのがイヤという潜在意識が小さいころからありました。周りからもずっと変わってるやつだと思われていたと思います。

ラッパーになってからも、いかにラッパー然としたファッションにはあまり興味がなくて。ハイブランドの服やゴールドを身に付けて高い車に乗ることにもそこまで興味がない。買えるようになったら手に入れるかもしれないけど(笑)、基本的にはかわいいアイテムに自然と惹かれる自分がいますね。

唯一無二でありという意識は、自分のラッパーとしてのスタイルやフロウにも表れているかもしれないけど、俺がどれだけ技術的に難しいラップをやっているかまだまだ世の中には伝わっていないので。だからこそ、自分だけで完結しない表現をしようと今は特に心がけてますね。

PROFILE

  • Pecori/ODD Foot Works

    縦横無尽に時代性やジャンルを飛び越えていくヒップホップグループ、ODD Foot Worksのラップ担当。

    多様なビートにアプローチする変幻自在のフロウと独創的な言語感覚で愛を語るリリックは日々進化している。またフックでは普遍的なポップスセンスとメロディメイカーぶりを発揮。比類なき存在感を放つラッパーとして注目を集めている。

    2022年6月、ソロラッパーとしての活動を開始。RAU DEFを客演に迎えた「Brain Stripe」をデジタルリリースした。他アーティストのフィーチャリングゲストとしては[Alexandros]、オカモトショウ(OKAMOTO’S)、androp、和久井沙良、imai、RhymeTubeなど幅広いバンド/ソロアーティスト/ラッパーの楽曲に多数参加。さらに近年はソングライター/プロデューサーとして関ジャニ∞やASPなどの楽曲制作にも参加している。

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