「オシャレ」とは、装い “だけ” に限ったものでは、決してないはず。オシャレな人は、ほとんどもれなく、その “生活” や “暮らし” にも、熱い愛情を向けていることでしょう。
そんなちょっぴり強気な決めつけ(?)をリード文に据えた、FREAK MAG.の連載特集『PET FREAK! 〜ペットと暮らす、オシャレなフリークたち〜』。さまざまな “FREAK(フリーク)” たち、それも、特に「ペットと暮らすオシャレなフリークたち」をフィーチャー。ファッションに対する愛情はもちろんのこと、それと同じぐらい、“家族” としてのペットに向けた愛情を、ゆるりと深堀りしていきます。
今回フィーチャーするのは、音楽レーベルを主宰し、ミュージックセレクターとして活躍するamiさん。彼女が連れてきてくれたのは、小さなカバのような、不思議な魅力を持つ3匹の「スキニーギニアピッグ」たち。スキニーギニアピッグとは、体毛を持たない突然変異種のモルモットで、温かくてしっとりとした柔らかな肌触りが特徴的な、知る人ぞ知るエキゾチックアニマルです。
クールに音楽を届ける姿とは裏腹に、彼らのためなら自分の生活スタイルすらも自然と変えてしまう。そんなamiさんの、淡々としつつも深く温かい「スキニーギニアピッグ中心の暮らし」をお届けします。
——今日はよろしくお願いします。そもそも、スキニーギニアピッグという珍しい動物を飼い始めたきっかけは何だったんですか?
ami:よろしくお願いします。箱根神社の手前に、動物と触れ合える施設があって、そこの受付にいたのを見つけたのがきっかけでしたね。当時は水槽のようなケースに入れられていて、触れてみたら驚くほど柔らかくてふわふわで!
若干怖がっていたので「私が懐かせたい……!」と思い、都内で探して取り寄せてもらったのが最初の1匹目(※他界してしまったピーちゃん)です。
——現在は3匹(クロちゃん、キューちゃん、ジュンちゃん)と暮らしていますが、どうやって大家族になったんでしょうか?
ami:クロちゃん(2019年生まれ)とは長く一緒にいるんですが、先代のピーちゃんが死んでしまった時に、クロちゃんが空を見てボーッとしたり、ご飯を食べなくなったりして、ひどく落ち込んでしまって。そんな時に、浅草で開催されていたエキゾチックアニマルのイベントでたまたま出会って連れて帰ってきたのが「キューちゃん」です。出会ってしまっては家族になり、というのを繰り返していますね。
——キューちゃんを迎えて、クロちゃんの反応は?
ami:その頃、キューちゃんはまだ赤ちゃんで性別がわからなかったんですが、クロちゃんはどうやら女の子だと思い込んでいたようで(笑)。急にギラギラし始めて、見違えるほど元気になったんですよ。人間のおじいちゃんが、デイサービスに若い女性スタッフがいると急に張り切り出すような感覚に近いのかも(笑)。
結局キューちゃんは男の子だったので、のちに喧嘩になり、クロちゃんの方が一生治らない怪我を負ってしまったんですよ。ただ、クロちゃんはスキニーギニアピッグ界でもかなりの男前で、その傷も一種の“箔”にして、今はペット服専門店のモデルとしても活動しているんです。
——末っ子の「ジュンちゃん」はどんな経緯で?
ami:「可愛い子がいるよ」と、友達から写真を見せられて、わざわざ和光市のペットショップまで足を運んだんです。ただ、お店に行ったところ、皮膚病になってバックルームに下げられていた別の子を見つけてしまって。「私が皮膚病も治してあげよう!」と思って連れて帰ってきたその子が、ジュンちゃんなんです。
——それぞれ性格も違うんですか?
ami:全然違いますね。クロちゃんはおっとりしていて、服を着て寝るくらいお洒落さん。キューちゃんは何でも食べる食いしん坊で、少しぽっちゃりしているから、肌が張っていて美肌なんです(笑)。ジュンちゃんは一番小さくて未熟児サイズなんですけど、怖いもの知らずで、2LDKの家の中を縦横無尽に走り回っています。
——毛がない分、お世話はかなり大変そうですが……。
ami:はい。裸なので、体温を維持するために普通のモルモットの何倍も絶えず牧草を食べているんです。その分排泄物もすごいので、1日4、5回は絶対に掃除します。冬は春先から床暖房とヒーター、加湿器を24時間つけっぱなし。高齢のクロちゃんは体内の循環を良くするために、毎日お風呂にも入れています。
——食事にもこだわっているとか。
ami:以前、水道水を飲ませたところ、みんな体調を崩したことがあって。それ以来、取り寄せするほど上質なミネラルウォーターしか飲ませていません。野菜もできるだけ農薬が使われていないものを選んでいます。自分の飲み水にはこだわらないのに、この子たちには良いお水を取り寄せ、飲ませていますね(笑)。
——完全にペット中心の生活ですね!amiさん自身のライフスタイルも変わりましたか?
ami:激変しました。出張や泊まりはNGにしていますし、音楽の現場も2、3時間でパッと帰ります。この仕事って顔出しの営業や飲み会といった付き合いが多いんですけど、それも一切やりません。理由はもちろん、早く帰って3匹に会いたいから(笑)。その代わり、家に友達を呼んでホームパーティーをするようになりましたね。
——Instagram(@_skinnyguineapigs)が海外でも大人気ですよね。以前はサム・スミスからもフォローされていたのだとか。
ami:そうなんです!海外では「リトルヒッポ(小さなカバ)」と呼ばれていて。なぜか海外の男性ファンの方々からも大変人気があり、たくさんフォローしていただいています(笑)。
私はただ、自分が可愛いと思った瞬間を備忘録として載せたいだけなので、アルゴリズムなどは気にせず、時間がある日は1日に8回もリールを投稿したりしていますね。
——Instagramを通じて世界中から愛されている3匹ですが、amiさんご自身にとっては、改めてどのような存在ですか?
ami:理屈抜きにただただ愛おしくて、私を心から癒してくれる存在です。人間の2、3歳児のように欲望をはっきり伝えてきますし、ご飯をくれる人としてしっかり認識して甘えてきます。
彼らのおかげで、早起きするようになりましたし、生活そのものがとても丁寧になりました。これからもこの3匹にはずっと健康で、のびのびと長生きしてほしいと心から思っています。





